とにかく、イライラしている自分が嫌すぎて、子どもに優しくできない自分が嫌いすぎて、自分が思いつくままに、現状が良くなりそうな事を色々やっていました。
自分へのアクションとしては、頑張って自分の時間を作って、好きな曲を聞いて、好きなドラマを見て、テンションをあげてみたり。緑の多い公園の中をひとり歩いてマイナスイオンを浴びてみたり。
子どもへのアクションとしては、おもちゃや脱ぎっ放しの服を片付けてもらうため、運動会でよく聞くテンポのいい曲を流し、一緒に片付けしてみたり、夜の公園に繰り出し裸足になって遊んだり。
ただ、どれもリフレッシュにはなるけど、根本の解決にはならず、しまいには余計なイライラを増やすことになっていた時も・・・。
2024年1月、一大決心。ヨーロッパでの生活を経験したことのある友人から、かねてより誘われていたオーストリアのウィーンへの旅を決意。我が家と同い年くらいの子を持つその友人から「ウィーンは子育てのしやすい国」と聞いていたのでずっと気になっていました。
(言葉も価値観も違う未知の世界に飛び込んだら、こんな生活を変えられるかもしれない…)
ただ、その思いだけで夫の許可ももらい..当時、2歳5歳8歳だった子どもたち3人を連れ、出発しました。30日間の旅に。。
私にとっては”旅行”ではないのです。海外旅行という事で、大きなお金も出る旅。週4で6時間パートとして働いていた職場にも、「1ヵ月休みください!子どもたちと社会見学に行ってきます!」とお願いしてここまで来てしまい、(これで、何も変わらなかったらどうしよう・・・)と不安9.5割、期待0.5割。マリッヂブルーならぬ、マリッヂトラベル。きっと先にも後にも、こんなにワクワクしない気持ちのまま出発する旅行はないでしょう。
それはそれは大変でした。本当に大変でした。最初の2週間は(早く日本に帰りたい、、)(なにが子育てしやすい国だよ、イマめちゃくちゃ大変。)と思う毎日です。
24時間、3人の子ども達と一緒で、日本にいたら夫がいたのに、ここにはいない。友人も一緒に行っているけど、四六時中行動を共にするわけにもいかない。大人手一人になることが想像できていなかったのです。
そんな中でもウィーンの生活に溶け込むことで、現地の人たちの様子がだんだん見えてくるようになりました。一番最初に感じたことは「ウィーンで子育てするお母さんは、なんだか気楽そう」
「コソダテシヤスイクニダカラ???」
ちょっとここで疑問に思う。私にとって、ここは全く子育てしやすくないゾ!
まてよ…そもそも”子育てがしやすい”って何をもってコソダテシヤスイと言えるんだろうか。
日本でもよく、不動産サイトなどで「東京都内で子育てがしやすいエリア上位3位」とか聞いたことあって、実際にそこに住んでいた時期はあったけど、全くそれを感じなかった。子どもたちが遊べる環境(公園、商業施設内の遊び場等)が整っているから?小児科、スーパー、習い事などの施設が全て密集していて行きやすいから、か??本質的なことが見えてない、考えていない私にはさっぱりわからなかったのです。
そんなウィーン滞在中のある時、ベビーカーを押したママが電車に乗ってきました。優先席にはおじさんが座っています。するとそのママ、おじさんにむかって「その席をこちらに譲ってください」(※私、ドイツ語はわかりませんが、お母さんのジェスチャーで察しました。)謝る素振りをしておじさんは直ぐに席を立ちました。
その時私が思ったことは(母、強い。私だったら自分よりも年上の人に向かって「席を譲って」とは言えないな。これがヨーロッパ特有の、子どもを大切にしている、子どもを育てる環境を社会全体として整えていて、結果母親であるあの人が、あんな風に堂々と主張できる、という事なのかな。)でした。
そして、あるとき、帰国後一年が経ったあるとき、不意に気づいたのです。
「いや違うあの時に見たことっていうのは、あのママは、母親だからとかではなく、幼いころから主体的に動くという教育を受けてきているから、自分がこうしたい、と思ったことを当たり前に伝えただけだったのか」。。そのことに気づくと、色々また思い出されることがあって、
ウィーンにいた時、電車やバスの中でたまたま鉢合わせた人同士が、よく会話してたよな、と。和やかに話すシーンを見るときもあれば、大型の自転車をひいて電車に乗ってきた男性が、年配の女性から場所を占領しないで、と言われ言い合いしている人もいて、、つまりあれが工藤勇一先生のyoutubeでよく耳にする、対話か。そう、やっぱりウィーンの人(ヨーロッパの人達)は日常的に対話をしていました。その上で自己決定ができているから、皆が主体的で、それだからヨーロッパの国は幸福度が高いのか、、、繋がった!!!
未来を担う子ども達に主体性を身に着けてほしい。
親としても、子どもが幸せに生きていくために、是非とも主体性を身に着けてほしいと願うのは当然。だけど、私は大人だから今更主体性を身に着ける必要はないのかな??だけど、前まで凄く子育てが辛いし、大変だと感じていた。子どもの一番近くにいる私自身が主体的じゃなかったら、どうやって子どもの主体性を大切にしてあげたらいいんだろう。
よし!私も私自身の主体性を大切にします!!
常に自分に対して「私自身はいまどう思っているか?で、どうしたい?そうするために今私は何をすべきなの?」を考え行動します。

コメント